たくさんの人が住むマンションでは、音に敏感な人もいれば気にならない人もいるものです。また普段から静かに暮らしている方が騒音の加害者になってしまったり、音に鈍感な人が被害者になってしまう例は少なくありません。マンションのリフォームをプランする場合、やはり遮音や防音設備についてもしっかりと検討するのが理想です。
騒音に関する苦情で代表的なのがフローリング床の衝撃音についての苦情です。スリッパで歩く音や物を落とした音などですが、スリッパで歩くような軽めの音を軽量床衝撃音、何か大きな荷物を落としたような音を重量床衝撃音と言います。これら2種類の音に対して対策を取ることがまず肝心です。また階下でできる対策は限られますので、上階で防音や遮音リフォームを施すのが基本です。
遮音とは音を伝えずに跳ね返すことを言います。例えばコンクリートやガラス窓等が厚いものであれば音を跳ね返します。また防音とは音を漏らさないことを言い、一般にグラスウールや繊維等の素材を使用します。また、マンションの場合はスラブ厚という言葉を耳にしたことがある方は多いと思いますが、スラブとは床下にあるコンクリートのことでこれが厚いほど遮音性能が高まります。最近の新築マンションの厚さは200mm以上で昔のものより厚く、フローリングも可能になっていますが、やはり子供さんがいるご家庭などはより厚めのスラブを選ぶのが理想です。
マンションでの騒音トラブルは深刻です。被害者も不快な思いをしますし、クレームを付けられた方も神経質になりがちですので、しっかり対策しましょう。